「行きたい場所がある」と、言えた日。
外出から遠ざかっていた方が、もう一度自分の言葉で願いを口にした日のこと。
訪問を始めたばかりの頃は、ご本人から希望を聞き出すことが難しい時期がありました。長く外出をしていなかったこと、体調が安定しないこと、ご家族への遠慮。複数の理由が重なって、口数も少ない状態でした。
毎週の訪問のなかで、お茶の時間を一緒に過ごし、生活の様子を細かく確認していきました。少しずつ表情が変わり、ある日「久しぶりに、近くの神社に行きたい」とご本人から声があがりました。
相談支援員、ご家族と相談し、移動支援と居宅介護を組み合わせて外出の準備を整えました。当日は天気にも恵まれ、季節を感じながらゆっくりと歩いていただくことができました。
戻ってきてからも「また行きたい」「次は別の場所も」と希望が続いています。介護は生活を狭めるためのものではなく、続けたい暮らしを守るための支えになる。そう実感した一日でした。
介護は、続けたい暮らしを守るための支えになる。